フェーズシフター(位相器)について知りたいことがあり、あちこち覗いていたら興味深いブログ記事を見つけました。
ハムジャーナル No.96 1995年に掲載された、JA1DI(SK) 山口OMの「いたずらのススメ ノイズ・キャンセラ」の回路図に誤植があるのでは?と云うものです。
具体的にはこの部分の、PHASE ADJの個所を指摘しているようです。
ボリュームの上と中の端子が接続されていて、下の端子との間で、1個の抵抗(0~500Ω)として使われています。
これは誤植であって、本当は『月刊FBニュース、2020年6月号「ノイズキャンセラーの製作」』のように、中点(ワイパー)から取り出して、2個の抵抗として使うのが正解ではないか?と云うことのようです。
確かに、こちらの記事には「※Hamjournal No.96でJA1DI氏が設計したものを少し改変、ノイズ用アンプをつけてあります。」とのお断りが入っているので、改変した項目の一つかもしれません。
それにしても、違和感がたっぷりです。
ずいぶん昔になりましたが、オリジナルの回路の位相器で作って、とても効果があり重宝していました。
何よりも、生前の山口OMとQSOした際にノイズキャンセラーについていろいろ教えて頂きましたが、誤植があるような話はされていませんでした。
そうは言っても、FBニュース記事中の動画を視聴すると、「それなりに効いている」ようです。
また、きっかけになったブログで紹介されている、JI1NNE OMの動画では「良く効いている」事が分かります。
http://7388nne.blog.fc2.com/blog-entry-295.html
がぜん気になって、眠れなくなってしまいました。hi
さっそく、LTSPICEで机上実験をしてみました。
右がオリジナルの回路、左がFB NEWSの回路です。
上のR1を、1(黒)→101(青)→201(赤)→301(水色)→401(ピンク)→500(灰色)と変化させました。
オリジナル回路のボリュームで言うと、499(黒)→399(青)→299(赤)→199(水色)→99(ピンク)→0(灰色)になります。
実線が通過損失、点線が位相です。
HF帯を大きくしてみると・・・
傾向がはっきりしてきました。
オリジナルの回路
3.5MHzから上は、必要な90度のシフトがあり、変化の間隔も揃っていて(ボリューム回転に素直)、ゲイン(回路の損失)の変化が比較的に少ない。
FB NEWSの回路
約3MHzから上は、必要な90度以上のシフトがあり、変化幅が大きい(ボリューム回転に敏感)ようです。
その代わり、シフト幅の大きさが幸いして、オリジナルでは必要な場合も多い180度変換(極性反転)なしに、位相がそろう可能性があります。
一方、振幅の変動(回転中のアップダウン)が大きいのは痛いですね。特にボリュームの中央200~300Ω辺りで、10dB以上の損失があるのは(アンプを入れるとは言え)辛いところです。
いずれにしても、スイートスポット(逆相・同振幅)に合わせることは充分に可能です。と言うか、この回路に体が慣れて仕舞ったら、オリジナルの回路は使い難いと感じるかも知れません。 もちろん、逆も然りです。hi
いろいろチョシマワシている内に、生前の山口OMから伺った話を思い出して来ました。
このところのアクティブアンテナいじりで、同サイズのループやダイポールを幾つも作ってしまったので、位相合成にトライしてみたくなりました。






















