2021年12月27日月曜日
LF/MF Rx用プリアンプ、パーツの検討
2021年12月25日土曜日
中華NE592ループアンテナ用アンプ
23日の夕方帰宅すると、こんなものが届いていました。
今月の初め、長中波帯のプリアンプを見て回ったのを見つかり、何度も勧められるうちついポチったものです。
NE592はかつてはビデオアンプの定番としてポピュラーだったそうです。
アマチュア的にはループアンテナ増幅用の応用例もよく見かけます。例えば、
http://theradioboard.com/rb/viewtopic.php?t=7966&start=15
ところで、上の小さな図、7と2のGain Selectピンに、4.194MHzのクリスタルをつないで選択度を持たせているのでしょうか?
データシートを見ると、LCRによるフィルターの式があります。
余計なことが気になります。hi
ついつい、バーツ代や秋葉原までの往復と比べると安いような気がして、余計なものを買ってしまいます。
で早速投入したのですが、結果は「今一つ」どころか「10dB近く」見劣りするものでした。
確かにゲインはあるので、耳で聞くと効果は絶大です。
が、WSJT-Xのウォーターフォールを見ると、ノイズもしっかり増幅しているようで、S/Nはむしろ悪化しています。orz
グラフは、毎晩コンスタントに見えているJH1OFX OMの137kHz FST4W 900秒モードのS/Nをプロットしたものです。
12月21日は、2SC2712 一石のシンブルなアンプ。
22日は、2SC2712 二石の差動型アンプ。
23・24日は、中華NE592の差動型アンプです。
ここで気になるのが、ICのスタンプが妙に「はっきり」、「くっきり」している事です。
コンデンサもロスが大きそうな?
ヤフオクで NE592を出品している方が居られたので、落札してみました。
届いたら差し替えたいと思います。
2021年12月23日木曜日
LF・MF受信用差動型プリアンプ
しばらく前から仕掛けている長波・中波帯のWSPRとFST4Wモニターですが、諸先輩のレポートと比べるとかなり見劣りします。
多くの局はミニホイップ系のアンテナを使っているようなので、そちらに方向転換しようかと思いますが、最後の足掻きで差動型のプリアンプを作ってみました。
というのは、定評のあるLZ1AQのループアンテナ(1)やM0AYFの例(2)(3)では差動型のアンプを使用しているようです。
(1) Wideband Active Small Magnetic Loop Antenna
http://www.lz1aq.signacor.com/docs/wsml/wideband-active-sm-loop-antenna.htm
(2) A Wide Bandwidth Active Loop Receiving Antenna.
https://www.qsl.net/m0ayf/active-loop-receiving-antenna.html
(3) HF active receiving loop antenna
https://www.qsl.net/m0ayf/G8CQX-Loop-antenna.html
しかし、あまり難しいところを狙っても手に余ります。
ふと、夜中に目を覚まして、LTSpiceを立ち上げ、先ずはシミュレーションをしてみました。
最初は、(3)の2石をベースにして、パーツをどんどん減らしてみました。
が、なかなか期待するようなゲインに届きません。
また、トランスの材質や巻数比をどのように設定したらよいのか?分からないことだらけです。
で、あちこち眺めている内に差動増幅にはカレントミラー(4)という手法が付き物のようです。
仕組みは良く分かりませんが、回路に追加して試すと、負荷抵抗を高くしたような効果があり、増幅度が5~6dBアップするようです。
(4) カレントミラー
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC
最終的に、こんな回路になりました。
昼過ぎに、プリント基板の切れ端を削りました。
小さくしているのは、うまく行ったら塩ビ管に詰め込もうという魂胆です。
トランジスタは手持ちから、増幅用2SC2712-GR 2SC21712-GR、カレントミラー用2SA1162-Yです。
対になる片側のピンを裏側に曲げて、強引にひっくり返しました。
素人の特権です! hi
部品が少なくひっくり返したおかげで、パーツの配置はほぼシミュレーションの回路図どおりです。
インダクタンスは133uHと58uH
晩飯前にできたので、mini VNAで特性を見ました。
アンプの後ろに30dBのアッテネータが入ってます。
10MHz辺りまでは何とか使えるかな?
200kHz~1MHzはほぼフラットでした。
もう少し下げたいのですが、トランスを2000uH:200uH位にできれば、もっと良くなりそうですが・・・
思案中
細い線で巻き数を増やすか? コアを2段にするか?
昨晩、19時過ぎにモニターを再開しました。
トランスで直流的に絶縁されているせいか、思ったよりノイズは少なそうです。
結果の判断は、もう2~3晩見てからにします。
2021年12月11日土曜日
50MHz MS - 2021年 ふたご座流星群
早いもので"ふたご座流星群"の季節になりました。
今年は、JA9BOH(SK)OMの信号を見れないのが残念です。
メールで「MSの場合、アンテナは何方に向けたら良いのですか?」とお尋ねしたところ、詳細な情報やアドバイスを頂いたことを思い出します。
国立天文台のニュースによると、「2021年のふたご座流星群の活動は、12月14日頃に極大を迎えます。」との事。
また、「ふたご座流星群の活発な時期は比較的長く続きます。12月13日の夜から14日明け方にかけてと、14日夜から15日明け方にかけての2夜に渡り、普段よりも目立って多くの流星を見ることができるものと予想されます。最も多く見えるのは、14日未明(13日深夜過ぎ)に月が沈んでから明け方にかけての時間帯(東京では2時から5時頃)で、このときに空の暗い場所で観察した場合の流星数は1時間あたりおよそ40個から50個が予想されます。また翌日の15日未明(14日深夜過ぎ)の月の入り前後(東京では2時から4時頃)も多めの流星数が期待され、同様に空の暗い場所で1時間あたりおよそ30個から40個が予想されます。」と書かれています。
昨日の朝、50.260に合わせて置いたところ、JM1SZYさんの信号(直接波)を何度かデコードしていました。
北米やEUは年間を通してアクティビティがありますが、JAは流星群の極大期に限られる傾向があります。 人様の事は言えませんが・・・
夜中にふと思い立って、画面のようにセットしてみました。
アンテナ:3エレ八木
受信機:RedPitaya
SDRソフト:SparkSDR
解読ソフト:WSJT-X
MODE:MSK144
Dial周波数:50.260MHz, 50.380MHz USB
50.313MHzのFT8はオマケ
こんな構成で、1週間ほど受信したいと思います。
PSK Reporterに流すようにしておきますので、興味のある方は飛んでるチェックしてみてください。
流星が無くても、飛行機で結構反射するので、日中というか離発着で混みあう時間帯の方が良く見えるかもしれません。hi
なお、設定した二つの周波数は、最新版WXJT-X v2.5.3のMSK144用デフォルトQRGです。
50.380MHzの方はあまり使われていないので、気軽に試せると思います。
ぜひトライして見てください。
2021年12月4日土曜日
LF/MFの受信
この半月ほどLF・MFの受信にハマっています。
発端は、10月末にスゥエーデンの長波局SAQが17.2kHzで試験送信するというニュースでした。
「SAQ Grimeton UN-Day Transmission on October 24th, 2021」
https://alexander.n.se/en/saq-grimeton-un-day-transmission-on-october-24th-2021/
残念ながらSAQには間に合わなかったのですが、
意外に良く聞こえる(見える?)シールドループの拡大版を作ってみようか?と思いつきました。
構造は、長さ6メートルの2.5D2Vの真ん中で、メガネ型に重ねたコアに3回巻きつけ、両端の芯線とシールドを互い違いに接続した、いわゆるメビウスループです。
給電(カップリング)は、同じく2.5D2Vをコアの反対側から3回巻き、外皮を剥いてシールドに芯線を接続してします。
両方とも同じ構造ですが、小さい方のループは同軸が5D2Vでコアの通過は1回だけです。
(1回しか通せなかった)
両アンテナの出力をTinySAで見るとこんな感じです。
レベルの差だけでなく、拾っている信号の強弱(得手不得手?)がかなり違います。
全周6mは、HF帯ではもはや「スモール・ループ」の特性(利点)は失われているようです。
また、VHF帯の信号が想像以上のレベル入っています。
スカイツリーまで直線で約6KM
さて、SparkSDRで受信していたところ、11月中旬、474.2kHzのWSPRでたまたまVK4YBがデコードできました。
他のJA局に比べて、かなりS/Nが悪くまぐれ当たりのようです。
という訳で、BC帯から上をカットするためのLPF(ローバスフィルター)を作ることにしました。
シミュレーションの回路と特性
コイルには、手持ちの33uHのチョークを使い、解いたり足したりして調整しました。
残念ながらスパッとは切れなくて、474kHzでは6dB近いロスがありました。
そもそもが同軸のループでレベルが低いため、無視できないロスです。
少し増幅したいと思います。
当初、DCから数ギガまで使えるMMICでトライしましたが、なかなか上手く行きません。
過大入力に弱いようで、簡単に飛んでしまうのです。
あるいは高い周波数で発振しているのかも知れません。
で、少し頭を冷やすと、スペクトラムの下端、オーディオに近い周波数でGHz帯用のICを使うのも勿体ない話です。
ここは、オーディオ用の低雑音型トランジスタが適役かも知れません。
という訳で、トロイダルコア活用百科をあたってみると、良さそうな回路がありました。
ぼやかしてます
LTSPICEでシミュレーションしてみると・・・
PCBの切れっ端を削り、こんなものを作ってみました。
MiniVNAでみると・・・
10kHz-3MHz
30dBのATTが入っているので、136kHzが29dB、474kHzが25dBくらいのゲインになります。
数日前から、この状態でHermes Lite 2につないで、136と474を毎晩モニターしています。
ソフトは、当初はSparkSDRをつかいましたが、仔細に見ると妙なQRHがあるのに気が付きました。
そこで、Power SDRに切り替えて、RX1(136kHz)をVAC1、RX2(474kHz)をVAC2に流し、WSJT-Xを受信していました。
切っ掛けになったVK4YBの、今月に入ってからの釣果です。
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野暮用やら何やらが続き、高いところの宿題が片付きません。hi