2020年8月31日月曜日

160m用同軸STL(Small Transmitting Loop) - 破壊試験

160m用マグネチックループもどきの続きですが・・・

コンテスト終了数時間前に、ついうっかりハイパワーで送信してしまいました。

結果は、体力測定どころではなく「破壊試験」

あっけなく終了となりました。


コンテスト開始時、うっかり100Wをぶち込んで壊してもいけないと思い、

160mは、JA7KBRのコールで、同軸STLとFT-817のQRPでエントリーすることにしました。

日中は暇なので、7L4IOUのコールで、IC-7100とDPでSOABへの参加です。

日曜の夕方、部門を切り換える際に、「7L4IOUで160mを覗いてみよう」かと思いました。

で、うっかりIC-7100の出力を160m STLに繋ぎかえて、そのままCQを出してしまったのです。


初めは何ともなかったのですが・・・

数回CQを繰り返すうち、SWRが跳ね上がり、終了と相成りました。orz


他のバンドも、アンテナの耐電力が低いため、出力は70~80Wでしたが、

こんがりと焼いてしまったようです。


さて、台風も接近しているとの事。

大急ぎで撤収しました。

心配したのは「どこでリークしたのか?」ですが、不幸中の幸いで接続部分のようです。

テープを剥いてみると、こんな感じでした。


「芯線の開放端」と「シールドの開放端」の間に、高電圧が生じたように見えます。


同軸の自己共振を利用する場合、「どこがコンデンサになるのだろう?」と思っていましたが、どうやら気を付けないといけないのは此処のようです・


2020年8月29日土曜日

WSJT-Xコンテストモードのクラッシュ回避策

 WSJT-Xのコンテストモード、

CQ WW VHFで何度か、突然WSJT-Xが終了して焦りました。

今朝、メーリングリストをみていたら、回避策が投稿されていました。

https://groups.io/g/rttydigital/topic/digi_dx_contest/76479522?p=,,,20,0,0,0::recentpostdate%2Fsticky,,,20,2,0,76479522


クラッシュは、APデコーダーが推測したデータをダブルクリックした際に、発生するようです。


1.FT8では、AP modeを無効にする。
Disabling AP mode ("Menu->Decode->Enable AP") in FT8 mode

2.FT4では、Fastを使う。

for FT4 check "Menu->Decode->Fast"

3. Tab2のメッセージを使用しない。

また非コンテスト局とQSOを完了するのは難しいので、通常のQRGではコンテストモードの実行は避けるようにとの事です。

下の推奨周波数を使うのが吉のようです。

A. FT4 recommended sub-bands:

1.840-1.844
3.580-3.590
7.080-7.090
14.080-14.090
21.080-21.090
28.080-28.090

B. FT8 recommended sub-bands:

1.844-1.848
3.590-3.600
7.090-7.100
14.090-14.100
21.090-21.100
28.090-28.100

C. JA sub-bands on 80 and 40 meters:

FT4:
3.528 (JA-JA), 3.570 (JA-DX)
7.038 (JA-JA), 7.080-7.090 (JA-DX)

FT8:
3.531 (JA-JA), 3.573 (JA-DX)
7.041 (JA-JA), 7.090-7.100 (JA-DX)

73 GL!


2020年8月28日金曜日

160m用同軸STL(Small Transmitting Loop) - ひと区切り

今日も暑いですね。

四苦八苦している160m用のマグネチック・ループもどきですが、

スケールモデル代わりの30mで、期待どおりの結果が得られたので、大型化にトライしてみました。

ご近所にはモザイク

熱中症になりそうなので、こんなところで一区切りにします。


メインループは、長さ約8.5mの5DSFA-LITEです。

園芸用トンネル支柱に添わせて円形を保っています。

追加のコンデンサはありません。

9mからスタートして切り刻んでいったので、正確な寸法は解体してみないと分かりません。hi


カップリング用のループは、同じく5DSFA-LITEでこちらの長さは約2mです。

押しつぶして楕円にした方がSWRが良くなりました。


SWRは、FT8 QRGの1.840MHzに合わせました。


SWR 2以下の運用可能範囲は、1.835~1.845MHzの約10kHzです。


SunSDR2のクロックを最大にして、バンド全体のノイズレベルを見渡すと、SWRのカーブを反転したような形になってぃます。

それにしても、変なノイズが一杯!

発生源は、シャック内の電源やPC類と思われます。宿題です。


SWRの微調前でしたが、昨晩の21時頃にVKの10W局が見えていました。



構造の鍵となるポール、実は10年物のグラスの釣り竿です。

もう二晩もってくれれば、WW Digi DXで試し打ちです。


体力(耐電力)測定はしていませんが、20Wまでは問題ないようです。

50Wは大丈夫な筈ですが、100Wはきついかも知れません。

こちらも、コンテストが終ったら試してみましょう。


2020年8月27日木曜日

--- RTTY OPS WW RTTY [8月29日03:00~30日03:00] ---

8/29 am 追記

RTTY OPSのホームページを見ると、最終ルールを掲載していた7月15日付の投稿が削除されているようです。

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SCC RTTYのルールを踏襲して、LB3RE/K3RAG Ragさんが開催するコンテストの第一回です。

日程が二転三転していましたが、旧SCCを若干前倒した案内メールが届きました。

結果的に、本家のSCCとWWROFが共催するWW Digi DXとかなり被ることになります。

以前のSCC RTTYには160mが無かったので、WW Digiを強く意識しているように見

受けられます。

確信犯かも知れませんね。hi


名 称:RTTY OPS WW RTTY CONTEST

日 時:8月29日03:00~30日03:00


周波数:1.8~28MHz 

モード:RTTY

交信相手:JA局を含む全世界の局

ナンバー:RST + 免許を取得した西暦年

・シングルOP局は,運用するオペレータ本人が初めて従事者免許を取得した年.

・マルチOP局は,そのクラブまたはコールの免許人が初めて免許を取得した年. 

ロ グ:send log to <cq-rttyops-ww-rtty@lb3re.com>

締 切:7 days after the contest (Sunday 11.59 UTC).

ルールに記載なし (旧SCC RTTYは、終了後48時間以内)

ルール詳細:https://rttyops.wordpress.com/2020/07/15/scc-igry-ww-rtty-contest/



--- WW Digi DX [8月29日21:00~30日20:59] ---

名 称:World Wide Digi DX Contest

日 時:8月29日21:00~30日20:59



周波数:1.9~28MHz 
 ※JA向けを含む,推奨サブバンドを参照のこと.
 ※すべての部門でクラスター等を使用できるが,セルフスポットは禁止.
モード:FT4, FT8
交信相手:JA局を含む全世界の局
ナンバー:4桁のグリッドスクエア(レポートは不要)
ポイント
 QSO得点:1QSO = 1点.
  ※QSOは,バンドにつき一度だけ,FT4かFT8のどちらかで,得点される.
 距離得点:3000kmごとに1点.
  ※QSO相手のグリッド・スクエアの中心との距離の3000kmごとに1点.(例,
5541km = 2点). 実際の信号のパスにかかわらず,ショートパスの距離が使用さ
れる.
マルチ:各バンドにおける,2桁のグリッド・フィールド.
ロ  グ:キャブリロ(Cabrillo)形式のログを提出用ウェブページからアップ
ロードする.
提出用URL:<ww-digi.com/logcheck/>
締 切:9月5日08:59JST必着

2020年8月25日火曜日

RF用 DIYコンデンサ マイカとの比較

先日は、手持ちのスチロールコンデンサと比較するため9.65MHzでのディップを見ました。

ジャンクのスチコンは上回ったものの、マイカより悪いのが気になっていました。


ふと思ったのが、相方のコア(多分T50-6)の周波数特性です。

680pFマイカとの共振周波数は、8.1MHzでした。(逆算インダクタンスは0.57uH)

510pFスチコン比較時は、9.65MHzです。(逆算インダクタンスは0.58uH)

7メガと10メガの間ではありますが、少しQが低下するのかも知れません。


と云う訳で、8メガ付近でのディップを確かめてみました。

先日は金属製のクリップで挟んでいましたが、今回は樹脂製のクランプです。

極板(5Cm x 5Cm)は、3枚 x 2組=6枚です。


結果は、-35.13dBでした。


マイカが、-35.71dBだったので、ほぼ互角の特性と言えそうです。ヤレヤレ


2020年8月23日日曜日

RF用 HiQコンデンサ DIY

高周波用の特性の良いコンデンサですが、

業界ではATCのチップコンが重用されているようです。
例えば、中華通販サイトのAliexpresなどでもUsedが一種のセールスポイントになっています。(このあいだの3kVじゃないけど、新品は危なくて使えない?)


それにしても、「PICKED FOR YOU」とは言い得て妙。
思わずポチッてしまいそうです。
私の物欲や貧乏を見透かされているようで、恐ろしいです。

勿論、Mouserなどには正規品がリストされていますが、お値段の桁が違う上に、最小ロットが多すぎます。
と云う訳で、送信用のバンドパスフィルターなどは、回路図は簡単に書けても、実現できるかどうかは部品調達に左右されるのが実態です。

しばらく前、友人とそんな遣り取りをしていたこともあり、なにか良い方法が無いかと思案していました。
ハルちゃんが居た頃の癖で、夜中に目を覚ますと、つまらない(楽しい?)ことばかり頭に浮かんで、寝つけなくなります。

構造としては、一皮むけるのではないかと思った、先日のPCBコンデンサ方式でも何とかなりそうです。

となると、適当な素材が手に入るか?という問題です。
(実際、そんなことは分かり切っているので堂々巡りなのですが・・・ hi)

先ずは、必要な知識のにわか仕込みです。
検索していると、素晴らしい情報に行き当たりました。

『ポリエステルフィルムとその応用
--- 伝統産業から最新技術周辺まで ---
(元) 鳥取大学 工学部 大内 伊助
科学カフェ京都 2008.3.1 (京大吉田南総合館)』

この資料は素晴らしいです。
織物には興味を持ったこともなく、まったく知りませんでしたが、京都や近畿圏に電子部品の先端企業が存在する背景は、こう云うことだったのですね。
ついつい、朝まで読んでいました。

また、雑な工作しかできない私は、素材の特性に頼るしかありません。
このページに記載されているように、ポリスチレンが一択となりそうです。


確かに、「PSt」を使ったスチコン(ポリスチロールフィルムコンデンサ)は、マイカに劣らずQが高いことで知られています。


検索してみると、北九州の「大石産業(株)」でポリスチレンフィルムの製品を展開しているようです。
が、身近なところでは見かけた事がありません。

何はともあれ、ホームセンターに行って探してみました。

入手したのは、この二つです。



0.2mmはオーバースペック。本当は0.1mmくらいで良いのですが・・・、欲は言いますまい。


途中は端折って・・・

バラックでコンデンサを構成してみました。

形態は先日のPCB TVC(半固定コンデンサ)と同じです。

試作したスチコン、電極のサイズは5Cm x 5Cmです。



DIYスチコンTVCの特性

ジャンクのスチコン(510pF)と比較してみました。

スチコンの特性


ビギナーズラックで、どうやらスチコンをわずかに凌ぎました。

耐電圧は、使用したポりスチレンシートが0.2mm厚なので、
工作に問題なければ、10kVはOKでしょう。(本当かね?)

実装方法(ケーシング)は・・・、追い追い思いつくでしょう。、
それにしても、このPStフィルムの重量感や手触り、光の透け具合などの質感は、マイカと良く似ています。(騙されやすい人間です hi)

問題は、耐電力というか流せる電流の大きさです。
が、どうやって測るのでしょうね? hi

美味い晩酌でした。

2020年8月21日金曜日

160m用 マグネチック・ループ・アンテナもどき - スケール・モデル

泥沼化している160m用 マグネチック・ループですが、

初心(最初の思い付き)に還って、外付けコンデンサ無しを試したいと思います。


1回巻きコイルのインダクタンスと、シールドと芯線の間のキャパシタンスを見積もると、5C-2V5D2V系同軸の場合、ザックリ10メートルくらいの長さで共振するはずです。


全周10mのループというと、ほぼ28MHz用キュビカルクワッドの大きさです。

若いころの感覚だと「たったの10m」です。が、この齢になると一寸試してみるには、手強い大きさです。hi

そもそも、「自己共振を利用したループが、アンテナとして機能するのか?」も分かりません。


こんな時、門前小僧にできるのは「手を動かす」のみです。

という訳でこんな物をでっち上げてみました。

材料は同軸(2.5D-HQ)約1.7m、電線(1.6mm IV)約45Cm、CMC用コアのみで、コンデンサは使っていません。


いきなり体力測定をして壊しても詰まらないので、Omniaミリワットメータの限界以下でテスト中。

実は、20Wを超えたところで ERRORがブリンクして肝を冷やしました。

が、測定限界を超えたというミリワットメータの悲鳴でした。hi


20WのWSPRで2分間送信しても、SWRはビクともしませんでした。


3~4日まえから10MHzのWSPRを運用中ですが、直近のレポートはこんな感じです。

直近50レポートの距離順表示

シミュレーションでは、-17dBくらいのゲイン(ロス?)ですから、こんなところでしょう。

10MHz帯だと「何をやってるんだか」のレベルです。しかし、160mで、回転半径1.5Mのアンテナでこの値が再現できれば御の字と言えます。

主ループの直径は約55Cm

さて、どうなりますか・・・



160m用 マグネチック・ループ・アンテナもどき - コンデンサ探し

 同軸を使ったマグネチックループ用のコンデンサですが、

同軸自身のシールドと芯線間のキャパシタンスでは不足します。

バリコンを挟み込んで、所望の周波数(今回は1.840MHz)に同調させました。

その後、羽を動かさないように取り外して、値を測りました。

読み取った値は、およそ690pFでした。


廃棄リグや改造の際に外してため込んであったマイカコンデンサを探すと・・・


681J発見!

680pFが見つかりました。

◇にMのマークがあるので、松崎製ですね。


松崎電機製作所

https://www.matsuzakidenki.co.jp/product-details/


Jの辺りが焦げていますが、この写真はアンテナから取り外した後なので

先日の実験中に焼いてしまったようです。


治具に内蔵している約0.5uHのコイル(T50-6に10回巻)と直列共振させたときのディップは -35.71dBでした。


共振回路を構成する素子のQが高いほど、この減衰が大きく(深く)なります。

このコンデンサを使った時のSWR最良点は約1.2でした。

1W送信に耐えられなかったのは残念でした。


もう少しQROしたいと思って交換したのがこれです。


39pF 17個並列 + (39pF 2個直列) = 682.5pFを目指しました。

特性はこんな感じです。

雑な工作にもかかわらず -35.04dB


意外にもマイカに迫る善戦で、SWRも1.2まで落ちました。

某オクで入手しましたが、良い買い物でした。


一方、同じオクでも駄目だったのがこれです。


680pF 2個並列を2つ直列にしましたが、容量が足りず。

68pF 2個直列をパラにした、6個のクラスターです。

3KV耐圧の温度補償用との触れ込みでしたが・・・



-23.11dBで、SWRも同調点で7~8辺りまでしか下がりませんでした。

他の値も表示と実測のばらつきが多く、Qも低いものが大半でした。

この手のコンデンサ(中華製?メーカー不詳)、表示や売り文句を鵜呑みにして使うと酷い目にあいます。


で、失敗や錆などて弾いてあった片面の紙エボ生基板が目につきました。

12Cm x 12Cmくらいの片を重ねると、約100pFほどです。

「これだ!」と云うので作ったのがこれです。

4Cm x 12Cmを11枚重ねました。



さて、結果は?

-21.46dBで惨敗でした。此方もSWRは8辺りまでしか下がりませんでした。残念!


それでも、使い勝手は悪くありません。

基材や素性のはっきりした基板を使えば、一皮むけそうな気がします。

そう言えば、ずいぶん前に、銅箔テープとテフロンフィルムでBPF用コンデンサにチャレンジしたことを思い出しました。

パワーを入れると、たぶん気化した糊だと思うのですが、何かが噴き出してきてNGでした。

そうそう、某MLで話したところ、JH1KRC 渡辺OMに「ぶんぶく茶釜・・・」と評されたのは懐かしい思い出です。hi


いつか再挑戦したいと思います。


2020年8月20日木曜日

160m用 マグネチック・ループ・アンテナもどき - 再挑戦

FT240-61ローディングで完敗したマグネチック・ループもどきですが、

 その後6.4mと少し長いアンドリューの同軸があったので引っ張り出しました。

680pFのコンデンサと数ターンのコイルを追加したところ、ほぼ所望の周波数に同調しました。


ピンボケなのは、人が呆けたせいです。暑かった!


同調点はコイルのビッチで微調整

さて問題は、このマイカコンデンサで何Wまで耐えられるか?です。

そろり、そろり出力を上げて行くと、1Wを超えたあたりからゆっくりとSWRが上がり始めました。

残念ながら、FT8での1W 15秒送信には耐えられませんでした。

FT240-61ローディングの10mWよりは少したくましくなりましたが、せいぜい100~200mWが限界のようです。

電圧よりも、電流の増加で温度が上がり容量がずれていくような感じです。

7日の夕方8日の早朝、JA2HMDさんが強力に入感していたので、無謀にもこの状態で呼んでみたところ・・・

OMの受信能力に助けられて、73まで進むことができました。MNY TNX!

WSPR用に設定していたせいか、自分のメッセージが見えませんね。hi


さて、こうなると虚仮の一念で深入りしてしまいます。

某オークションで「村田の39pF 3kV耐圧のセラミックコンデンサ、一袋500個入り」といううのを見つけて飛びつきました。

それをパラにして置き換えたのがこれです。



やっとのことで、WSPRの2分間送信を2Wで完走できるようになりました。

もっとも最後はSWRが3くらいになりますが。hi


この状態で2~3日、160mのWSPRを運用してみました。

耳が良い局との国内QSOは、何とかなりそうです。が、せめて5Wくらいまでは体力を上げたいところです。

高周波の電力用コンデンサは難しいですね。

コンデンサ探しの始まりです。


2020年8月12日水曜日

ペルセウス座流星群のMS QSO

夏の風物誌ということで、この時期になるとテレビや新聞のニュースでペルセウス座流星群の話題を良く見かけます。

https://www.astroarts.co.jp/special/2020perseids/index-j.shtml


Meteor Scatter (MS) QSO というのは、この流れ星の痕跡を反射板代わりに使う交信方法です。

数日前からワッチ(寝る前に仕掛けて置いて、翌朝たしかめるだけですが)していましたが、今朝はQSOにトライしてみました。

タイミングが合うと、こんな感じでトントン拍子で進みます。

MNY TNX TO JA8JEPさん

私の場合、こういうのは珍しくて数分かかるのは良い方。大半は尻切れに終わってしまいます。しかし、「あばたも笑窪」とはよく言ったもので、スリルが満点のなかなか楽しいモードです。


ヨーロッパの局がYoutubeにアップしていましたが、こんなに見えるのは羨ましいです。

PERSEIDEN 2017 Meteorscatter 50 MHz MSK-144

https://www.youtube.com/watch?v=8GrGDunHPbg


モードは、通常MSK144を使います。

従来は、めんどくさい変更届が必要でしたが、先般の免許手続き簡素化で、FT8が許可されている局は手続きなしでMSK144も運用できるようになりました。

季節限定の珍味を味わってみませんか?


また、groups.ioのWSJT-Xメーリングリストを見ると、10MでのMSで盛り上がっていました。

元ネタはこちらのようですが、なかなか楽しそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=y-C8XMhgkF4


JT9 Fastは感度が良いので、DPと100Wでも活けそうですね。



2020年8月5日水曜日

160m用 マグネチック・ループ・アンテナもどき - 連戦連敗

この数日、空いた時間はこればかりやってました。

発端-ハイQコアの発見
そもそもの始まりは、50MHz用コモンモードフィルターのコア探しでした。
手持ちのコアに電線の切れ端を巻いて、インダクタンスや高インピーダンスでの減衰を比べていました。
そのうち、今回は50MHzシングルバンドなので、同軸の外被に流れる電流を阻止するなら、並列共振回路のチョークにすれば良いのでは?と思いつきました。
この部分です

このような高いQが必要な共振回路用には、T-xx系の鉄粉コアが適しており、FT-xx系のフェライトコアは不向きという先入観がありました。
が、ものは試しと云うことで、FT-240-61にコンデンサを抱かせてみると、コアを間違えたかな?と思うくらい深いディップが得られました。
特に低い周波数では、サイズが近いT-200 #2と同じか勝るくらいでした。

その時は、50MHz用が目的だったので T-68-10を使って終わりにしました。が、ずーっと頭に引っ掛かっていました。


ローディングコイルに使えないかな?
50MHzのアンテナは曲がりなりにも上がったので、次はローバンドです。
特に、今度のシーズンは160Mが気になります。
集合住宅で上げられるようなコンパクトなアンテナとなると、ローディングコイルが肝になります。
ふと「この間のコアが使えないかな?」とヒラメキました。


同軸トラップ≒マグネチックループ?
先日、チョークを弄っていた際、W3DZZ等に使われる同軸トラップ思い出しました。
で、コイルにしないで「ワンターンにしたら、そのまんま、マグネチックループになるんじゃ?」などと妄想していたのです。

HELIAX同軸の共振周波数は?
何かに使えると思って取ってあった、ANDREWのLDF4-50Aという同軸の切れ端があったのを思い出しました。
長さは、約4.5Mほどです。
LCと自己共振周波数を測ると、0.9uH、340pF、約9MHzでした。100pFくらい足せば7MHzで使えそうです。
が、1.84MHzを目指すにはもう8000pF以上不足します。
大容量で高周波特性の良いコンデンサは難物です。
じゃ、ローディングコイルは如何だろう?と云う訳で、
ざっと計算して、気になっていたFT-240-61に、1.6mmのIV線を11回巻いて挿入してみました。
カップリングはFT-240-43のワンターンです。



こんなのを、ビギナーズラックと云うのでしょうね。


1.828にストンと同調しました。
馬鹿はすぐに舞い上がります「なんだ、簡単じゃん!」

ところが、送信するとトランシーバの保護回路が働きます。
おかしいと思ってSWRを見ると、上限に張り付いています。
折からの夕立でショートしたのでしょうか?
翌日に持ち越しました。


コアの問題?
翌日、改めて送信すると・・・
やはりSWR計の針は上限に張り付きます。

やはりコアの所為かと思い、触ってみると・・・
ローディングのFT-240-61はヒンヤリですが、カップリングのFT-240-43はかなり熱くなっていました。
「これが犯人か?」と云う事で、カップリングもFT-240-61に変えてみました。
が、VNAでもSWRが分からなくなりました。
160M用のトランスとしては使えないようです。

ワンターンのリンクに変更

コイルのピッチでは追い込めなかったので、1.840MHzを目標に同軸を切り詰めました。


お手軽なコアのカップリングは諦めて、雑誌やWebで見かけるワンターンのループを作って近づけてみました。

いろいろ変形しているうちに、こんな形に




やはり駄目
VNAのSWRは下がりました。

が、やはり実際に送信するとダメダメでした。

カップリングやリンクの問題では無いようです。
送信するとSWRが跳ね上がった例を思い出すと、
接触不良や絶縁不良(炭化)による放電などがありました。
せいぜい5ワット程度だったので、放電は考えにくいのですが、少しずつ出力を上げてみることにしました。

耐電力10mW?
Omniaミリワットメータを持ち出しました。
動作の下限は80mなのですが、この際そんなことは言ってられません。

ゆっくりと出力を上げて行くと・・・
6mWはまだOK

10mWを超えると跳ね上がり

30mWで終了

10mW(ミリワット)を超えたあたりから、SWRが跳ね上がります。
「オイオイ、耐電力10ミリワットかよ?」とため息が出ました。


FT-240-61は虚弱体質
ここまでくると、コアが原因としか思えません。
どうやらHiQとパワーは両立できないようです。

TX → コア(11t 約21uH) → コンデンサ(330pF) → ダミー
という経路を作ります。


出力を上げると、やはり同調がずれてSWRが跳ね上がりました。


コアに3tを巻き込んだインダクタンスは・・・

非送信時
非送信時 L=1.018uH Q=10.59

20mW送信時
20mW送信時 L=588nH Q=0.95

インダクタンスとQは、ほぼ無くなってしまうようです。
残念ながらローディングコイルとしては、全く使えないようです。

せめてHiQを活かして、ローバンド用のプリセレクターに使えないかな?と思っていたのですが、至近で送信すると5W近く逆流するので、それも難しそうです。
ガッカリして片付ける気力も・・・・

受信用は及第?
それでも諦めきれずに、160mのWSPRやFT8をワッチしてみました。

WSPRの受信例

比較するサンプルが少ないのですが、ご近所さん並みに見えたようです。


FT8の受信例
MagLA --> IC7100 --> WSJT-X & JTDX


今朝のA71EM、少し早めに見えてきたようです。

シャックの軒先から突き出しただけにしては、意外に見えているようです。
特にノイズが少ないのはFBです。
廻すと、しっかりヌル(減衰)が分かります。

受信専用なら生きる道があるかも知れません。
と自分を慰めています orz