10月初旬にAG5RT Markさんが公開された、ループアンテナにすっかり嵌ってしまいました。
Kingタイプと呼ばれるシールデッドループのスリット部分に、誘導性のNFBを掛けたコンプリメンタリーペアのアンプを内蔵するという、斬新なデザインです。
こう云うのを見ると居ても立ってもいられません。hi
オリジナルは2N3904/2N3906を使っていますが、秋月電子通商で買える、HN1B01FというNPN+PNPのデュアルトランジスターを使えば、特性合わせと小型化の一石二鳥が狙えそうです。10月中旬、さっそく真似して作ってみました。
最初は同軸(5D2V)のシールデッドループでしたが、非常に良い手ごたえが得られました。
そうなると、どうしてもオリジナルのような、ループに内蔵するスタイルを試したくなります。
ヨーロッパやアメリカでは、"PEX-AL-PEX"構造のパイプが給湯用などに多用されているそうです。工事現場を通り掛かったときは目を凝らすのですが、残念ながら見たことがありません。
ずいぶん迷ったのですが、某密林で"なまし銅管-12X1.0X10M"に大枚をハタいて仕舞いました。hi
3mを切り出して、直径約1mのループにして作り直したアンプを内蔵したのが、前回のポストです。
なお、アンプの特性は、もともと中波やローバンドを意識しているようです。実物のプロットです。
その後、フォーラムのやり取りではM0AYFの差動型アンプのコンプリメンタリー版も提案されました。
追加で、更に3m切り出して試して作って見ましたが、あまりパッとしませんでした。
シミュレーションでは、ゲインが高くIMDも多くなりました。
HN1B01Fには荷が重いのかも知れません。
周波数特性は良いので別の石で仕切り直したい気もします。
二三日放置したら真っ黒になったので慌ててペンキを塗りました。
さて、パイプがもう3m残っています。
せっかくなので試したのが、トロ活の定番2SK125 x2アンプのSMD版です。
今まで幾つか作りましたが、良い結果が得られています。
CPH3910Nを使うと、小型化と高ゲインが狙えそうです。
特性は素直です。
アンプの後ろに、20dBのアッテネータが入っています。
頭にコネクタを付けると、そのまま直下型アンプになるので、その内いくつか作ってみましょう。
11月下旬、三兄弟が揃いました。
17時前ですが、暗くなりました。Kiwi SDRにつないで、WSPRを解読して比較したいと思います。
12月初旬、どうしてもM0AYF変形版が見劣りするため、3月に作ったLZ1AQ型と交換しました。
入れ物が難ですが、一般的なWSML(ワイドバンドスモールループ)型と云うことになります。
実は、屋上に置いてあった65Cmφループから外してきたのですが、そのときに腰を捻って、手直しやメンテナンスが出来なくなってしまいました。
結果的に、それなりのタイムレンジでの比較ができたのは、怪我の功名かもしれません。(負け惜しみです)
と云うわけで、25日間のWSPR解読数です。
#1,2,3は、銅管直径約1mの同じエレメントです。
・1のAG5RTは、解読総数トップでした。 KiwiがBC帯で飽和するため、弱めのBCリジェクトが入っています。アンプの特性が中波とローバンドよりなので、ハイバンドが2に負けています。
・2のAG5RTスタイルFET版は、長波も良く入ります。
・3のLZ1AQスタイルは、帯域全体に凸凹があるようです。発振気味かもしれません。要チェックです。
・4のAD370はバランスが良いです。21MHzの解読が少ないのは、SDR特有のエイリアシングと思われます。数日前に、30MHzのLPFを入れて様子を見ています。
また、BC帯にIMDが見られました。アドバイスを頂いて、左右のエレメントを1kΩで短絡してみました。ゲインはガクンと低下しましたが、SNはほぼ変わらないようです。
併せて、バッファ段のエミッタ抵抗が焼ける傾向があるとの事でしたが、特に問題は見られませんでした。想像ですが、原産国イギリスと日本の電源事情の違いかも知れません。
さて、ちょと不思議なのは、Kiwi SDRのSNRスコアです。
今朝のリストでは、我が家のナンバーワンが日本の最下位になっていました。orz
長野の方はSNR未測定のようです
本当に聞こえないのか?と言うと、そんな事はありません。
常時受信している8.006MHzのJG2XAの今朝のSNR比較です。
左端のAG5RTのノイズ(ピンク)が低いため、ピーク(緑)との差分(白)が一番高くなっています。
右端の二つ、電圧型のアクティブダイポールはノイズレベルが高くなっています。
ノイズの様子は、ウォーターフォールの方が良く分かります。
右端は、AD370に触発されて昨日作ったばかりのアクティブダイポール(2SK2394と2SC3357使用)です。
つらつら考えてみると、「雑草という名の草は無い」との至言があります。はた迷惑なインバーターノイズも、アンテナと受信機にとっては忠実に受信すべき、りっぱな信号なのかも知れません。低スコアは私の受信環境を顕しているのでしょうか?
1から4は、Kiwi SDRとWeb888のサイトで公開しています。
AG5RT Loop _ IDF amp
http://ja7kbr.proxy.kiwisdr.com
AG5RT Style Loop_FET amp
http://21344.proxy.kiwisdr.com
1mφ Loop_LZ1AQ Style amp
http://ja7kbr2.proxy.kiwisdr.com
興味のある方はアクセスしてみてください。













