2025年12月31日水曜日

Active Dipole inspired by Datong

 今年の正月早々に入手したAD370は、非常にバランスの良い受信アンテナです。ずいぶん楽しませてもらいました。

 ちょっと気になっていた中波帯の混変調も、頂いたアドバイスの対策でスッキリしました。

 こちらに見やすい回路図が掲載されていました。

Akitive-Dipole-Antennen

https://dl4zao.de/_downloads/Aktive-Dipol-Antennen.pdf

 LTSpiceにトレースしてみました

 疑問だったのは、C1~C5で囲まれた四角の部分です。最初に見たときはFETのバイアスかと思ったのですが、C4,C5でブロックされているので違いますね。

 Diリミッターのバイアスでしょうか?

 シミュレーションしてみましたが、効果が分かりませんでした。

 IMDは、f1=594kHzとf2=1134kHzを22mVで入力してみました。が、 1674kHzの棘はアンプのIMD(2*f2-f1)かと思ったのですが、シミュレーションのやり方が悪いのか、入力段階で発生していました。宿題です。hi

 また、何か所かコンデンサの容量が小さいように感じましたが、100kHz以下をカットする目的だったようです。

 さて、改めて回路図を見ると、あれこれ弄っていたミニホイップの決定版のようにも見えます。

 それならば・・・、と云うことで真似して作ってみることにしました。

 リミッター?をよく使われるBAV99に置き換えると、かなりスッキリします。

トランスの巻線のインダクタンスが分かりませんが、先ずは、BN73-2402にトリファイラー4回巻きで行きたいと思います。

シミュレーションでは、なかなか良い感じです。

 気になるのはJ310の消費電力、約240mWです。SMD版の許容損失は350mW(25°C)との事なので、ギリギリかも知れません。

 とりあえず、電源電圧を10Vにすることにします。

AR Cadで配置を検討し

2SK125とかも試したいので、赤●の穴を一杯開けます。

さっそく基板を削ってみました。

ふと思い立って、庭の常夜灯に乗せてみました。

ハッキリくっきり見えました

 バリや削りカスにはずいぶん悩まされましたが、もっと早く気が付けば良かったです。

ハンダ付け後の基板と電圧です。


 ここで、失敗が一つありました。

 最初は、ローノイズを期待して2SK2394を使ったのですが、いつもの癖で下のドレインとソースを反対にしていました。

  Nch-JFETは、構造上ドレインとソースは同じと聞きかじっていました。実際に、J310はデータシートに交換可能と書いてあります。

 そんなわけで、2SK2394もそうだろうと思い込んで反対にしていました。

 ところが、電圧をチェックすると1V近く違っていました。 誤配線を疑って突っ突きまわしている内に、壊してしまいました。

 改めて、反対にしてシミレーションすると確かにソース電圧が違います。2SK2394はしっかりと極性があるようです。

 結局、J310に交換しました。

 黒ズミは、エナメル線の被覆剥がしに使った溶剤と銅箔の化学反応のようです。洗っても落ちませんでした。あとで、防湿材を塗っておきましょう。

AD370の下に括りつけました。

Kiwi SDRのスペクトルとウォーターフォールです。


 ノイズは少しだけ少ないですね、エレメントはもっと長くても良さそうです。

 ループアンテナ三兄弟の内、LZ1AQ型にはお休みしてもらい、クラス替えをして様子を見ています。

・AD370 Active Dipole

http://ja7kbr.proxy.kiwisdr.com


・AG5RT Rx Loop

http://21344.proxy.kiwisdr.com


・AD Datongインスパイア系

http://ja7kbr2.proxy.kiwisdr.com


・R&S HE011

http://ja7kbr.proxy.rx-888.com:8073


・AG5RT style CPH3910

Web-888 Local


 チョコチョコいじると訳が分からなくなるので、正月の間はこの構成で行きたいと思います。

 今月初めに腰を痛めて仕舞い、送信用アンテナが不調のまま年を越すことになったのが、ちょっと残念です。

―・・・― 

今年もいろいろありがとうございました。

来年もよろしくお願いいたします。

良い新年をお迎えください。

2025年12月26日金曜日

受信用ループアンテナ三兄弟

 10月初旬にAG5RT Markさんが公開された、ループアンテナにすっかり嵌ってしまいました。

  Kingタイプと呼ばれるシールデッドループのスリット部分に、誘導性のNFBを掛けたコンプリメンタリーペアのアンプを内蔵するという、斬新なデザインです。

 こう云うのを見ると居ても立ってもいられません。hi

 オリジナルは2N3904/2N3906を使っていますが、秋月電子通商で買える、HN1B01FというNPN+PNPのデュアルトランジスターを使えば、特性合わせと小型化の一石二鳥が狙えそうです。10月中旬、さっそく真似して作ってみました。

 最初は同軸(5D2V)のシールデッドループでしたが、非常に良い手ごたえが得られました。

 そうなると、どうしてもオリジナルのような、ループに内蔵するスタイルを試したくなります。

 ヨーロッパやアメリカでは、"PEX-AL-PEX"構造のパイプが給湯用などに多用されているそうです。工事現場を通り掛かったときは目を凝らすのですが、残念ながら見たことがありません。

 ずいぶん迷ったのですが、某密林で"なまし銅管-12X1.0X10M"に大枚をハタいて仕舞いました。hi

 3mを切り出して、直径約1mのループにして作り直したアンプを内蔵したのが、前回のポストです。

  なお、アンプの特性は、もともと中波やローバンドを意識しているようです。実物のプロットです。

 アンプの後ろに、20dBのアッテネータが入っています。
 VNAとの整合を取っていないので、高SWRは想定内です。また、カーブはノイズレスフィードバック用のインダクタでかなり操作できます。

 その後、フォーラムのやり取りではM0AYFの差動型アンプのコンプリメンタリー版も提案されました。

 追加で、更に3m切り出して試して作って見ましたが、あまりパッとしませんでした。

シミュレーションでは、ゲインが高くIMDも多くなりました。

HN1B01Fには荷が重いのかも知れません。

 周波数特性は良いので別の石で仕切り直したい気もします。

 二三日放置したら真っ黒になったので慌ててペンキを塗りました。

 さて、パイプがもう3m残っています。

 せっかくなので試したのが、トロ活の定番2SK125 x2アンプのSMD版です。

 今まで幾つか作りましたが、良い結果が得られています。

CPH3910Nを使うと、小型化と高ゲインが狙えそうです。


特性は素直です。

アンプの後ろに、20dBのアッテネータが入っています。

 頭にコネクタを付けると、そのまま直下型アンプになるので、その内いくつか作ってみましょう。

11月下旬、三兄弟が揃いました。

17時前ですが、暗くなりました。
スカイツリーと富士山の一部が見えます。
10年前は良く見えたのですが、いつの間にか建て込んできました。

 Kiwi SDRにつないで、WSPRを解読して比較したいと思います。

 12月初旬、どうしてもM0AYF変形版が見劣りするため、3月に作ったLZ1AQ型と交換しました。

 入れ物が難ですが、一般的なWSML(ワイドバンドスモールループ)型と云うことになります。

 実は、屋上に置いてあった65Cmφループから外してきたのですが、そのときに腰を捻って、手直しやメンテナンスが出来なくなってしまいました。

 結果的に、それなりのタイムレンジでの比較ができたのは、怪我の功名かもしれません。(負け惜しみです)

 と云うわけで、25日間のWSPR解読数です。

#1,2,3は、銅管直径約1mの同じエレメントです。

・1のAG5RTは、解読総数トップでした。 KiwiがBC帯で飽和するため、弱めのBCリジェクトが入っています。アンプの特性が中波とローバンドよりなので、ハイバンドが2に負けています。

・2のAG5RTスタイルFET版は、長波も良く入ります。

・3のLZ1AQスタイルは、帯域全体に凸凹があるようです。発振気味かもしれません。要チェックです。

・4のAD370はバランスが良いです。21MHzの解読が少ないのは、SDR特有のエイリアシングと思われます。数日前に、30MHzのLPFを入れて様子を見ています。

 また、BC帯にIMDが見られました。アドバイスを頂いて、左右のエレメントを1kΩで短絡してみました。ゲインはガクンと低下しましたが、SNはほぼ変わらないようです。

 併せて、バッファ段のエミッタ抵抗が焼ける傾向があるとの事でしたが、特に問題は見られませんでした。想像ですが、原産国イギリスと日本の電源事情の違いかも知れません。

 さて、ちょと不思議なのは、Kiwi SDRのSNRスコアです。

今朝のリストでは、我が家のナンバーワンが日本の最下位になっていました。orz

長野の方はSNR未測定のようです

 本当に聞こえないのか?と言うと、そんな事はありません。

 常時受信している8.006MHzのJG2XAの今朝のSNR比較です。


 左端のAG5RTのノイズ(ピンク)が低いため、ピーク(緑)との差分(白)が一番高くなっています。

 右端の二つ、電圧型のアクティブダイポールはノイズレベルが高くなっています。

 ノイズの様子は、ウォーターフォールの方が良く分かります。


 5台のSDRを並べてみると、真ん中のLZ1AQ型の20MHz辺りのざわつきが目立ちます。要確認です。

 右端は、AD370に触発されて昨日作ったばかりのアクティブダイポール(2SK2394と2SC3357使用)です。

 

 つらつら考えてみると、「雑草という名の草は無い」との至言があります。はた迷惑なインバーターノイズも、アンテナと受信機にとっては忠実に受信すべき、りっぱな信号なのかも知れません。低スコアは私の受信環境を顕しているのでしょうか?

 1から4は、Kiwi SDRとWeb888のサイトで公開しています。

AG5RT Loop _ IDF amp  

 http://ja7kbr.proxy.kiwisdr.com

AG5RT Style  Loop_FET amp

  http://21344.proxy.kiwisdr.com

1mφ  Loop_LZ1AQ Style amp

  http://ja7kbr2.proxy.kiwisdr.com

AD370 Active Dipole

興味のある方はアクセスしてみてください。