2020年3月20日金曜日

JA5COY方式の連続可変アッテネータ

FT-1000とRedPitayaのSDRですが、プレディストーション用の信号を注入する際のレベル調整用のアッテネータを作ってみました。

最初のサンプラーは半固定抵抗を基板に乗せてレベルを調整しました。
が、この方法だと外からの微調整や再調整ができません。
ここは外から弄れるようにしておきたいところです。

PowerSDRには、レベルの自動調整機能が備わっていますが、電子的な可変アッテネータは難物なのでパス。

昔、受信機のトップに入れたJA5COY 大井OMの連続可変アッテネーターを思い出しました。
CQ誌の1985年10月号の記事を発掘しました。

著作権の問題もあるので雰囲気だけ

最初に見つけたボルュームが二連式の10kΩ(ただし、Bカーブ)だったので、前後に4対1のバランが付いたVHF用を作ってみました。

バランはコモンモード・チョークで手抜き

減衰最小時の特性

減衰最大時

値はこうなりました。

周波数   最小  最大     可変幅
-------   -------  -------   -------
 1.9MHz    -5.79    -53.36     47.57
30.2MHz    -7.38    -41.03     33.65
57.5MHz   -10.59    -35.87     25.28

バラックで分離が甘く、50MHzが素通り気味ですが、HFは良い感じです。
SWRは、ほぼ1.5に収まりました。

が、可変したい範囲はせいぜい20dBなので、カープの所為もあり、美味しい所がクリチカルすぎる感じです。

と云う訳で、基本に戻って単連の2kΩ(Bカーブ)を試してみました。
原典には、62Ωと68Ωのデータが掲載されていますが、手持ちの抵抗が小さい(1/8W)ので130Ωをパラにして、65Ωにしました。

結果はこんな感じです。 --- 最小時の図を間違えていました ---

最小

最大

周波数   最小  最大     可変幅
-------   -------  -------   -------
1.8MHz    -5.37    -35.58     30.21
30MHz     -6.81    -33.94     27.13
50MHz     -8.74    -32.22     23.48

すこしコンパクトになり、50MHzの素通りも減りました。

SWRは、最小(ボルューム 0Ω)時に2.5位に飛びあがりますが、少し絞ると1.5以下になります。
これを嫌う場合は、原典のようにスイッチを付ける。あるいは、直列に数Ωの抵抗を入れると良さそうです。

検出器に付けて試してみました。

14.150MHzでフルパワーを出した場合のアンプ特性です。

青の裸特性と赤の補正ラインが接近しています。
位相特性(黄色)も、暴れはほとんどありません。

流石にFT-1000、往時の横綱の貫禄十分です。

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