受信機が増えてくるとアンテナが問題になります。
バンド(受信機)毎にあげたいところですが、夢のまた夢・・・
現実は、広帯域のアンテナを共用することになります。
分かりやすいのは、テレビでも良く使われる分配器(スプリッター)です。
が、二つに分けると2分の1になるので-3dB、四つに分けると4分の1で-6dB相当のロスになります。
これは辛いですね。
そこで登場するのが、某オークションにも時々出品されるマルチカップラーです。
有名なのはJRCのNAJ-XXXXシリーズですが、皆さん狙っているようで結構な値段で落札されています。
何か良い方法はないかな?とあちこち眺めていたら、面白いページに行き着きました。
The poor man's receiver Multicoupler.
https://gm1sxx.blogspot.com/2018/01/the-poor-mans-receiver-multicoupler.html
何といっても、タイトルがピッタリです。hi
この記事では、Rへの入力をGにも分けて、1入力→4出力、最大8出力にしているようです。
こういう手が有ったか!そういえば何処かで見かけたな~
さっそく某オークションを覗いて見ると、良さそうなものがありました。
イメージニクスのDA-144、1入力4出力映像分配器。
仕様では、60Hz~10MHz ±0.1dB以内、10MHz~30MHz +0.3dB~-2dB以内とのこと。
https://imagenics.co.jp/products/da-144/
送料込みで2,200円の散財となりました。
前面
背面
入力した信号は、電源オフ時はリレー経由(?)で、スルーに出てきます。
電源オン時にも、バッファー経由(?)で出てきます。
したがって、動作中は1本のアンテナに5台の受信機が繋げることになります。
NanoVNAで見てみました。
Input → Thr
Off時のスルー端子出力です。キャリブレーションエラー+変換コネクタ類の損失で、-2.23dBとなっています。
Input → Out1
30MHzで、-2.89dBになりました。0.66dBのロスがあります。
分配器のインピーダンスは75Ωなので、50Ωとのミスマッチも影響しているのかも知れません。
結果の良し悪しは分かりませんが、ゲイン補償調整で補える範囲のようです。
Out1 → Out2
出力ポート間の分離は、約30dB確保できるようです。
SWRが低いのがちょっと不思議ですが、こういう物なのでしょうか?
さっそく KiwiSDRにつないで眺めてみましたが、目視では違いが良く分かりません。
そこで、SpectrumLabへデータを渡して、8005kHzのキャリアのSNグラフを見ました。
左から、アンテナ直結、DA-144経由、自作のスプリッター(2分配器)です。
スプリッターは半分になるので、3dBのロスがあるのですが、完全にパッシブなのでSNはそれほど悪くなりません。
こうして眺めると、DA-144は僅かにノイズフロアが上がるようです。
が、電離層が変動する時間帯だったので、真夜中のほうが良かったかもしれません。
ここまでは、期待以上の性能で、大満足です。
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