フェライトビーズは便利な部品です。
でも、仕組みが良く分からないので、添付されている参考資料やホームページの数値やグラフを見て、効きそうなもの(もっと言えば、値の大きいもの)をヤッツケで入れてきました。
しかし、適切な値があるからこそ色々な値や材質のものが売られている訳で、あちこち間違った使い方をしているかも知れません。以前から気になっていました。
で、フェライトビーズの規格などを眺めていたら、各社からSPICEモデルが公開されていることに気が付きました。
例えば、25個入りが100円で販売されている、ムラタのBLM18PG00SN1D (60Ω)を検索すると
SPICEモデル
『ェライトビーズ EMI除去フィルタであるフェライトビーズのSPICEモデルをご提供しております。』とのこと。
がヒットしました。
BLM18DシリーズのZIPファイルをダウンロードして解凍すると、ぞろぞろ出てきました。
さぁ大変です
一体どうやって使うのでしょうか?
ANALOG DEVICESの解説を読んでもチンプンカンプンです。
LTspiceの活用法 - サードパーティ製のモデルをインポートする
https://www.analog.com/jp/resources/technical-articles/ltspice-how-to-import-third-party-models.html
ライブラリとして登録するのが定石のようですが、実はLTSPICEのインストールを間違えたようで、複数のライブラリを作ってしまい、スパゲッティ状態なのです。
それに、LTSPICEの回路図を共有してアドバイスをお願いするのに、多分ご本人は使うこともないであろうデバイスの登録までお願いするのは気が引けます。
で、なんとなくBLM18BB600SN1.MODをテキストエディタで開いて見たら・・・
実体は.SUBCKT形式のモデルでした
これならば、解説の「.SUBCKTモデルの使い方 - 既存のシンボルを再利用する」の手法が使えそうです。
.SUBCKT XXXX ~ .ENDS XXXX
を回路図に張り付けておけば、ライブラリをいじらなくてもメールに添付した回路図だけで、単品のデバイスモデルが共有できそうです。
さっそく試して見ました。
1. 信号源と終端抵抗を貼り付けます
2. デフォルトの部品リストから"FerriteBead"を選択し、挿入します。
3. Edit → SPICE directive で.SUBCKT定義部を貼り付けました
4. L1のフェライトビーズをポイントして、[Ctrl]+右ボタン
で、Attribute Editor を開き
5. Prefix を"X"に書き換え
6. Valueにパーツ名の"BLM18BB600SN1"を入力し、
7. OKをクリックします。ここで保存してから、AC Analysisを実行しました。
無事にシミュレーションできました\(^o^)/
「こんな面倒なことをしなくても、最初から用意されているフェライトビーズで良いのでは?」と囁くもう一人の自分がいたので、比べて見ました。
新しいビーズを置いて → ポイントし → 右ボタンを押して → リストの中から、61.6ΩのWE-CBF 0402を選択しました。
実行すると・・・・
上限を1GHzにして、再度実行すると・・・
ずいぶん違うものですね!
半日ほど悩みましたが、価値は充分にありました。
秋月電子通商で販売しているフェライトビーズのモデルは各社から公開されていました。
正しい方法かどうかは分かりませんが、いずれも上記の方法でシミュレーションが可能でした。
なお、各社の使用許諾や著作権、制限事項等にはご注意ください。
例:ムラタ 一覧から選択
https://www.murata.com/ja-jp/tool/data/spicedata/netlist-ferritebead
例:太陽誘電 品番で検索 BK2125HM121-T
[lib]形式がテキスト形式ファイルで、SUBCKT形式のモデル
https://ds.yuden.co.jp/TYCOMPAS/jp/detail?pn=BK2125HM121-T++&u=M
例:TDK 品番で検索 MPZ1608S601
https://product.tdk.com/ja/search/emc/emc/beads/info?part_no=MPZ1608S601ATA00
右下の[技術支援ツール]、[SPICEネットリスト(簡易モデル)]がSUBCKTの静的なモデル。詳細モデルを使うと直流重畳時や熱的なシミュレーションもできるようです。
忘れてしまいそうなので、将来(来週?来年?)の自分のために書いておきます。hi
0 件のコメント:
コメントを投稿