2020年4月20日月曜日

ATU-100との苦闘 ①

この10日あまり、N7DDC設計の ATU-100に嵌まっていました。

発端 - チューニング信号が無い!
 SunSDR2 PROは、イーサネットのLAN経由でフルコントロールできるので、「リモート運用に最適な筈」でしたが、思いがけない落とし穴がありました。
 使用しているトラップダイポールのTA-51jr、ハイバンドはATU無しでも何とかなるのですが、ローバンドは3.574と7.074に合わせたので、7.041などでのFT8国内QSOやRTTY QSOには、ATUが不可欠です。
 以前から使っている、東京ハイパワーのHC-100ATというATUを繋ごうと思いました。が、困ったのは「チューニング・ボタンの一押し」操作です。
 Expert SDR2ソフトのTUNEボタンで、設定した値のキャリアは出せるのですが、それに連動する制御線がないのです。

キャリアは出るが信号線が無い

 HC-100ATは、SWRが1.5を超えると自動的にチューニングを開始する「自動モード風」の動作もするのですが、今一つ信用できません。(意図せず、バイパスモードに入ってしまうのかも知れません。)
 ここで行き詰ってしまいました。

トレンドは賢いチューナー
 SunSDRのマニュアルを眺めたり、フォーラムでのやり取りやを見ると・・・
最近のATUは、
 1.バンドを変える
 2.短くキャリアを出す
 3.チューナーが周波数とSWRを判定してチューニング開始
  (あるいは記憶したパラメーターに設定)
という方式(あるいはATU内蔵アンプ)が主流になっている。
よって「チューニング開始信号は不要」という発想のようです。
思わず「聞いてないよ!」と呟いてしまいました。hi

貧乏人の味方 ATU-100
 最近のATU事情などを眺めているうち、彼方此方でATU-100と言うチューナーの話題が多いのに気が付きました。
 N7DDCが開発したオートアンテナチューナーで、GitHubで詳細を公開していました。



GitHub ATU-100 N7DDCへのリンク

チューナの製作例
恰好いいですね

また、eBayやAliexpressでもたくさん出品されています。
ATU-100とN7DDCをキーにして検索するとゾロゾロ出てきます。

基板のみが1千円前後。基板+コアで3千円前後。パーツ一式が4千円前後。
完成基板が1万円前後。箱入り完成品が2万円弱という感じです。
コイルとコンデンサが5素子7素子の、2種類あるので注意。

 閲覧時点で一番安かった、中国製のパーツ一式キットを注文してみました。
3月14日のことです。

 深センの業者でしたが、新型コロナの騒ぎにも関わらず、3月30日に到着しました。

開梱 - 4月7日
 到着時はちょうど宿題の締め切りに追われていたので、一週間ほどお預け。
4月7日に箱を空けました。

ワクワクする瞬間です
 
 基板はしっかりしています。コアは1個余分に入っていました。パスコンやリレースイッチング用のFET(2N7002)は2~3個多く入っており、好感が持てました。
マニュアル類が全くないのは「お約束」です。hi

組立-4月7,8日
 初日は、表面実装のパーツを付けました。ハイライトは28ピンのCPU、PIC16F1938でしょうか。
 二日目は、コイル・同調用コンデンサ・リレーです。
 コイル用のエナメル線は3種類ありました。被覆も丈夫でした。LCメータで値を確認しながら巻きました。
 同調用のチップ・セラミック・コンデンサは、それなりに選んであるようで良い質感です。が、規格が分からないので、10pF以外は手持ちのマイカやRF用を使いました。


 ちょっと引っ掛かったのが、リレーです。
と云うか、トロイダルコアの巻き方が少し緩めだったので、リレーと干渉しました。
ここは密着して巻いておかないとダメなようです。

火入れ - 4月11日
 GitHubからダウンロードしたマニュアルを拾い読みすると、
操作:
最小構成は、制御線をオン/オフするボタンのみ。
・ボタンの、チョン押し(250ms以下)でリセット。
・ボタンの、長押しでチューニング開始。
とシンプル。
拡張構成は、バイパスと自動モード選択のボタンを追加できる。
表示:
最小構成は、赤(カソードCLK)と緑(カソードDAT)のLED(発光ダイオード)。
・緑色=SWR 1.5未満
・オレンジ色=2.5未満(緑と赤の同時発光か?)
・赤色=2.5以上
調整開始の瞬間にLEDが消灯し、調整完了後に発光。

拡張構成は、I2Cシリアルバスの1602 LCDディスプレイまたは有機ELディスプレイ。

先ずは、最小構成で試してみました。
しかし、リレーは「カチリ」とも言いません。LEDは、緑(ゼロ?)のままです。

10W位を放り込んでみると・・・、そのまま出てきます。
バイパス・モードに入っているのでしょうか?
どのボタンを押しても、全く反応がありません。

ダメもとで、手元にあった1602 LCDディスプレイを繋いでみましたが、むなしくバックライトが光るばかり。

手を動かさないと始まらないので、電圧とPIC周り誤ハンダのチェックしました。

ブリッジなどはありません

 さて、PICに触るのは初めてです。おっとり刀でデータシートをダウンロードして眺め始めました。
 しかし、どこから手を付けたら良いのか見当もつきません。
 
 万事休す。お手上げとなりました・・・

 泥縄ですが、マニュアルを読み返すしかないですね。眺めているだけだと眠くなるので、逐条で訳してみましょう。

4 件のコメント:

  1. 上手く動いたでしょうか?

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  2. アンテナチューナー制作でPICを書き込むところ凄いですね!
    どうしてPICのプログラムが消えたのでしょうか?
    触ったりしてると簡単に中身がおかしくなるものなのですか?

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    1. 今となっては、原因は分かりません。
      後日、追加で購入して組み立てましたが、そちらは問題ありませんでした。

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